2021年4月に29年間務めた会社を退職。2022年2月よりフィリピンに移住

あなたは年金をいつからどのくらいもらえるのか知っていますか?

将来の年金給付額や退職金や自立支援金などの情報が分かった時点で、私は表計算ソフトを利用し、自分が受け取れる一時金(退職金&自立支援金)および将来、手にできるであろう年金給付金を整理することにしました。
今回は、私がどのように年金給付金額を整理をしたのか、その方法を書いていきたいと思います。
早期退職した人のみならず、今後の人生設計するうえで、何かのお役に立てれば幸いです。

目次

将来の収入確認

表を作成するにあたり、事前に確認をする事項がいくつかありますので、まずはそれを見てみましょう。

事前確認
  1. 自分の年金給付金額を知る。
  2. サラリーマンを辞めた場合、年金はどうなるのか?
  3. 日本から海外に移住する場合、年金はどうなるのか?

①については、別な記事で詳しく書いて負いますので、下の自分の年金給付金を知るには?から確認してください。

②と③について

私は早期退職をして、会社員が加入できる厚生年金には加入できません。
つまり、一般的なサラリーマンの方が対象となる第2号被保険者ではなくなるということです。
では、私の場合はどうなるのかというと、第1号被保険者となります。
第1号被保険者の方というのは、自営業や学生やフリーターや無職の方などです。
但し、これにはいくつかの条件があり、その条件の1つに日本に居住する20歳以上60歳未満という制限があります。

あなた

海外に住むのであれば、第1号被保険者にはなれないのでは?

ブログ主

退職後、海外への転出届を出す前までは、第1号被保険者になります

あなた

その後は、どうなっちゃうんですか?

ブログ主

海外へ転出する届けを自治体に出すと、国民年金の支払い義務がなくなります。

あなた

じゃあ、安心ですね

確かに、年金を支払う義務は無くなって、支出は抑えられますが、支払う金額・期間が減れば、将来受け取れる年金給付金額は減ってしまいます。お仕事を辞めて収入が減ってしまったため、支払えない状態であれば、致し方ないと思いますが、貯金や余剰な資金があるのであれば、支払っていたほうが受け取れる年金給付金額も増えます。
また、私のように海外で資産運用する人は、日本での証券口座を持つことができません。また、銀行も限られたところでしか口座を持つことができない実態があります。
海外移住者は、外国の証券口座や銀行に資産を預けることになります。当然、国民年金も資産のひとつなりますので、外国と日本に資産を分散することはリスク回避にも繋がります。
そして、海外在住する方で、転出届けを出した人でも、年金を支払える方法があります。
私の場合、継続して国民年金を支払いと思っていたので、調べたところ、国民年金の任意加入の手続きをすれば、海外居住者となりながらも、国民年金に任意で加入することが可能ということが分かりました。こうすることで、60歳までの年金を支払って、年金給付金額を少しでも多くもらえることになります。
また、ここで見逃してはいけないことが、もうひとつあります。
付加保険料の存在です。これは、第1号被保険者のみが追加で支払うことが可能な保険料です。
この付加保険料とは何なんでしょうか?
サラリーマンだった私(第2号被保険者)には、よくわからない内容でした。

国民年金第1号被保険者ならびに任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する年金額を増やせます。

日本年金機構

もう少し、具体的に見てみましょう。
定額保険料+月額400円の付加保険料を上乗せして支払うと年金給付金額が上乗せで受給できるということです。
実際に、どれくらいの金額が上乗せされて給付されるのかを言うと、以下の計算式になります。

付加年金額(年額)の受給額は「200円×付加保険料納付月数」で計算します。

年金給付金を2年以上受け取った場合、支払った付加保険料以上の年金給付金が受け取れます。
たった2年間で元がとれるのであれば、3年目以降の受け取る給付額はプラスになるなんて、超お得な制度です。

実際の金額を使って見てみましょう。
付加年金(月額400円)を10年間、支払ったとします。
保険の支払い金額:400円×120ヶ月(12ヶ月×10年)=48,000円の支払いです。
付加年金の給付金額:200円×12ヶ月=24000円が1年目の給付金額です。
24,000円×2年の給付金受給で48,000円となり、支払った48,000円の元は取れることになります。
そうすると、3年目以降は、24,000円×受給年数分は、全てプラスになるのです。
年額で24,000円って、少ないように感じるかもしれませんが、塵も積もればというやつです。

任意保険の加入については、こちらから詳細が確認できます。
付加保険については、こちらから詳細が確認できます。
※日本年金機構のページです。

自分の資産を把握できるように表を作ってみよう

実際に表を作ってみましょう。

表の概要
  1. 縦軸に、自分が給付できる年金などの収入の種類を入力する。
  2. 横軸に、ご自身の年齢を入力する
  3. 一番最後の行は合計額にする

収入の種類単位で入力しておくと、あとで、検討する時に便利ですので、分けておいてください。

言葉では分かりにくいので、サンプルを作ってみました。
※下の表計算のサンプルは、途中の年齢を省いています。
※金額は、分かりやすいように円単位/月で入力してます。数値は適当な値です。

年齢60歳61歳65歳66歳70歳75歳80歳
労働収入¥300¥300¥150¥150¥0¥0¥0
国民年金
(基礎年金)
¥0¥0¥150¥150¥150¥150¥150
企業年金¥40¥40¥40¥40¥20¥20¥20
確定拠出年金¥0¥0¥0¥0¥50¥50¥0
合計¥340¥340¥340¥340¥220¥220¥170
年金関連の収入予定表サンプル
ブログ主

こうすると、
どのタイミングでどのくらいの給付金があるか整理できませんか?

あなた

まずは何歳にいくら収入があるかを理解するのですね。

例えば
60歳の時には、この年金額では足りないから、このくらいの収入は必要になると言った判断をします。
労働による収入の予定がないのであれば、貯金などを切り崩していく必要があると思いますが、その際、1ヶ月でいくらまで使えるのか、などを考えられるようになります。
当然、年間、どれくらいまで貯金を切り崩してよいかなどの計算も可能になるのでないかと思います。
70歳の時には、生活していくうえで、年金収入のみで充分生活できるので、働かなくてもよい。
などの判断がつくのではないかと思います。
将来の支出については、あわせて読みたいの関連記事を参考にしてみてください。

私は、退職して第1号被保険者になり、海外移住する際は、任意で国民年金に加入して、
付加保険料を支払うことにして、将来の年金給付額を増やすことにしました。

この表を使って私は何を見直したのか?

年金給付の繰り上げ受給?繰り下げ受給?

年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給という言葉を聞いたこと、ありませんか?
私は、今回、作成した表を作った際、自分にとっては、何か影響するのだろうかと思いました。
まず、年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給とは、一体、どういうものなのでしょうか?

受給
時期
概要
繰り上げ受給老齢基礎年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間でも繰り上げて受けることができます。
また、昭和28年(女性は昭和33年)4月2日以降に生まれた方は、生年月日に応じて受給開始年齢が61歳以降になりますが、60歳から受給開始年齢の前月までに請求することにより、「繰上げ受給の老齢厚生年金」を受け取ることができます。
ただし、繰上げ受給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません
繰り下げ受給老齢年金は、65歳で請求せずに66歳以降70歳までの間で申し出た時から繰下げて請求できます。繰下げ受給の請求をした時点に応じて、最大で42%年金額が増額されます
繰下げには、老齢基礎年金の繰下げと老齢厚生年金の繰下げがあります。
引用元:日本年金機構
あなた

実際にどれくらい減額や増額があるのですか?

ブログ主

分かりやすいように表にしてみました。

年金給付金の受取年齢増額率・減額率
60歳(0~11ヶ月)-24.5%~-30.0%
61歳(0~11ヶ月) -18.5%~-24.0%
62歳(0~11ヶ月) -12.5%~-18.0%
63歳(0~11ヶ月) -6.5%~-12.0%
64歳(0~11ヶ月) -0.5%~-6.0%
65歳 (0~11ヶ月) 基準値
66歳(0~11ヶ月) 8.4%~16.1%
67歳(0~11ヶ月) 16.8%~24.5%
68歳(0~11ヶ月) 25.2%~32.9%
69歳(0~11ヶ月) 33.6%~41.3%
70歳(0ヶ月~) 42%
引用元:日本年金機構

前提として、上記の増額・減額率は、2021年9月末時点での数値となっておりますので、制度変更などによって、変更になる可能性がありますので、最新情報を日本年金機構をご確認のうえ、判断をしてください。

ブログ主

上記の表を見てもらうと分かるとおり、繰り上げるか繰り下げるかによって、受給される給付金額が物凄く違うことがわかると思います。

あなた

こんなに違うとはビックリです。

ブログ主

実際に、私の場合、どれくらい変わるのか調べてみたら、60歳から受給する場合と70歳から受給する場合を比較したら、1年間の給付金額が2倍くらい違ってました。

あなた

私も自分の年金給付金額が分かるんですか?

ブログ主

ねんきんネットで誰でも調べれますよ

あなた

私も調べてみます。

私の場合、作成した表を元に、自分はいつまで収入が見込めるのか、いつから年金を受給した方がBetterなのかを計画することができました。もちろん、収入については、自分の健康状態や資産状態によって、変わってくると思いますので、あくまでも現時点の計画を立てるということになりますが、とても有意義でした。

もうひとつの見直し

私は、この表計算を使って、もうひとつ見直したものがあります。
それは、生命保険会社に加入していた個人年金保険です。ちなみに、私の場合、若い頃に離婚を経験してまして、その後、再婚はしていません。このまま独り身のままであれば、生命保険の死亡金額時の保証よりも、老後に使えるお金を増やそうと思い、個人年金を増やすように保険を見直したことがあります。もし、また再婚するようなときがくれば、その時にまた見直そうと思ったのです。そこで、2つの個人年金に加入して、老後に備えることにしました。月額にして、毎月¥26,000くらい支払ってきました。
2つの個人年金保険は、どちらも、65歳くらいまで支払っていく必要があり、残りの支払い金額は、ざっと計算しても、残り400万円以上もありました。
今回、この表計算を使って、何歳から何歳までいくら個人年金がいくら給付されるのかを確認しました。
当然、支払った以上の給付はありますが、長い間、支払った割には利率が低すぎることに、今更ながらに気がついたのです。
私は、この時、あるYoutuberさんの動画を思い出したのです。
そのYoutuberさんというのは、両学長のリベラルアーツ大学というチャンネルを持っている方で、登録者が、100万人を超えています。私が思い出したのは、下のYou Tube動画です。
私は、この動画をあらためて見返したり、他の参考になるいくつかの動画を見ました。

私は、2つの生命保険の個人年金を解約することにしました。
解約返戻金と配当金の合計と、今まで支払った額と比べてみると、2万円ほど減るのみでした。
これであれば、戻ってきたお金を投資に回したほうが、確実に増やせる可能性があります。
更に、解約しなかった場合は、低利率の年金のために、今後、10年以上かけて、400万円以上も払わなければならないのです。この残りの400万円を投資に回せることを考えれば、どちらが得か、一目瞭然です。

見直した結果のまとめ

  1. 海外移住時の国民年金のお得な加入について
  2. 年金給付金額の繰り上げ・繰り下げ受給の判断
  3. 生命保険会社の個人年金保険解約および他の資産運用への転換

私は、この表を作ることによって、自分の資産状況を知り、かなり有意義な見直しができたと思っています。現状を知らなければ、気がつきもしなかったことだと思うと、ゾッとします。
ぜひ、皆様もご自分の年金を調べてみてください。私と同年代の方は、そんな先の話の事ではありません。
そして、若い人についても、ぜひ、積極的に調べてみてください。まだまだ、先の事と思っていると、あっという間に時間は過ぎていき、私の年齢になってから慌てることにならないようにしてもらえたら幸いです。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

目次

この記事を書いた人

30年続けたサラリーマンだった50代(男)が、2021年4月に早期退職し、フィリピンのリタイアメントビザ(SRRV)を取得するまでの道のりやフィリピンで生活するための情報を発信していきます。好き:映画をみる、お酒を飲む、興味があることは資産運用

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次