将来の収入確認
表を作成するにあたり、事前に確認をする事項がいくつかありますので、まずはそれを見てみましょう。
- 自分の年金給付金額を知る。
- サラリーマンを辞めた場合、年金はどうなるのか?
- 日本から海外に移住する場合、年金はどうなるのか?
①については、別な記事で詳しく書いて負いますので、下の自分の年金給付金を知るには?から確認してください。
②と③について
海外に住むのであれば、第1号被保険者にはなれないのでは?
退職後、海外への転出届を出す前までは、第1号被保険者になります
その後は、どうなっちゃうんですか?
海外へ転出する届けを自治体に出すと、国民年金の支払い義務がなくなります。
じゃあ、安心ですね
確かに、年金を支払う義務は無くなって、支出は抑えられますが、支払う金額・期間が減れば、将来受け取れる年金給付金額は減ってしまいます。お仕事を辞めて収入が減ってしまったため、支払えない状態であれば、致し方ないと思いますが、貯金や余剰な資金があるのであれば、支払っていたほうが受け取れる年金給付金額も増えます。
また、私のように海外で資産運用する人は、日本での証券口座を持つことができません。また、銀行も限られたところでしか口座を持つことができない実態があります。
海外移住者は、外国の証券口座や銀行に資産を預けることになります。当然、国民年金も資産のひとつなりますので、外国と日本に資産を分散することはリスク回避にも繋がります。
そして、海外在住する方で、転出届けを出した人でも、年金を支払える方法があります。
私の場合、継続して国民年金を支払いと思っていたので、調べたところ、国民年金の任意加入の手続きをすれば、海外居住者となりながらも、国民年金に任意で加入することが可能ということが分かりました。こうすることで、60歳までの年金を支払って、年金給付金額を少しでも多くもらえることになります。
また、ここで見逃してはいけないことが、もうひとつあります。
付加保険料の存在です。これは、第1号被保険者のみが追加で支払うことが可能な保険料です。
この付加保険料とは何なんでしょうか?
サラリーマンだった私(第2号被保険者)には、よくわからない内容でした。
国民年金第1号被保険者ならびに任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する年金額を増やせます。
日本年金機構
自分の資産を把握できるように表を作ってみよう
実際に表を作ってみましょう。
- 縦軸に、自分が給付できる年金などの収入の種類を入力する。
- 横軸に、ご自身の年齢を入力する
- 一番最後の行は合計額にする
収入の種類単位で入力しておくと、あとで、検討する時に便利ですので、分けておいてください。
言葉では分かりにくいので、サンプルを作ってみました。
※下の表計算のサンプルは、途中の年齢を省いています。
※金額は、分かりやすいように円単位/月で入力してます。数値は適当な値です。
年齢 | 60歳 | 61歳 | … | 65歳 | 66歳 | … | 70歳 | … | 75歳 | … | 80歳 | … |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
労働収入 | ¥300 | ¥300 | … | ¥150 | ¥150 | … | ¥0 | … | ¥0 | … | ¥0 | … |
国民年金 (基礎年金) | ¥0 | ¥0 | … | ¥150 | ¥150 | … | ¥150 | … | ¥150 | … | ¥150 | … |
企業年金 | ¥40 | ¥40 | … | ¥40 | ¥40 | … | ¥20 | … | ¥20 | … | ¥20 | … |
確定拠出年金 | ¥0 | ¥0 | … | ¥0 | ¥0 | … | ¥50 | … | ¥50 | … | ¥0 | … |
合計 | ¥340 | ¥340 | … | ¥340 | ¥340 | … | ¥220 | … | ¥220 | … | ¥170 | … |
こうすると、
どのタイミングでどのくらいの給付金があるか整理できませんか?
まずは何歳にいくら収入があるかを理解するのですね。
例えば
60歳の時には、この年金額では足りないから、このくらいの収入は必要になると言った判断をします。
労働による収入の予定がないのであれば、貯金などを切り崩していく必要があると思いますが、その際、1ヶ月でいくらまで使えるのか、などを考えられるようになります。
当然、年間、どれくらいまで貯金を切り崩してよいかなどの計算も可能になるのでないかと思います。
70歳の時には、生活していくうえで、年金収入のみで充分生活できるので、働かなくてもよい。
などの判断がつくのではないかと思います。
将来の支出については、あわせて読みたいの関連記事を参考にしてみてください。
この表を使って私は何を見直したのか?
年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給という言葉を聞いたこと、ありませんか?
私は、今回、作成した表を作った際、自分にとっては、何か影響するのだろうかと思いました。
まず、年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給とは、一体、どういうものなのでしょうか?
受給 時期 | 概要 |
---|---|
繰り上げ受給 | 老齢基礎年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間でも繰り上げて受けることができます。 また、昭和28年(女性は昭和33年)4月2日以降に生まれた方は、生年月日に応じて受給開始年齢が61歳以降になりますが、60歳から受給開始年齢の前月までに請求することにより、「繰上げ受給の老齢厚生年金」を受け取ることができます。 ただし、繰上げ受給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません。 |
繰り下げ受給 | 老齢年金は、65歳で請求せずに66歳以降70歳までの間で申し出た時から繰下げて請求できます。繰下げ受給の請求をした時点に応じて、最大で42%年金額が増額されます。 繰下げには、老齢基礎年金の繰下げと老齢厚生年金の繰下げがあります。 |
実際にどれくらい減額や増額があるのですか?
分かりやすいように表にしてみました。
年金給付金の受取年齢 | 増額率・減額率 |
---|---|
60歳(0~11ヶ月) | -24.5%~-30.0% |
61歳(0~11ヶ月) | -18.5%~-24.0% |
62歳(0~11ヶ月) | -12.5%~-18.0% |
63歳(0~11ヶ月) | -6.5%~-12.0% |
64歳(0~11ヶ月) | -0.5%~-6.0% |
65歳 (0~11ヶ月) | 基準値 |
66歳(0~11ヶ月) | 8.4%~16.1% |
67歳(0~11ヶ月) | 16.8%~24.5% |
68歳(0~11ヶ月) | 25.2%~32.9% |
69歳(0~11ヶ月) | 33.6%~41.3% |
70歳(0ヶ月~) | 42% |
前提として、上記の増額・減額率は、2021年9月末時点での数値となっておりますので、制度変更などによって、変更になる可能性がありますので、最新情報を日本年金機構をご確認のうえ、判断をしてください。
上記の表を見てもらうと分かるとおり、繰り上げるか繰り下げるかによって、受給される給付金額が物凄く違うことがわかると思います。
こんなに違うとはビックリです。
実際に、私の場合、どれくらい変わるのか調べてみたら、60歳から受給する場合と70歳から受給する場合を比較したら、1年間の給付金額が2倍くらい違ってました。
私も自分の年金給付金額が分かるんですか?
ねんきんネットで誰でも調べれますよ
私も調べてみます。
私は、この表計算を使って、もうひとつ見直したものがあります。
それは、生命保険会社に加入していた個人年金保険です。ちなみに、私の場合、若い頃に離婚を経験してまして、その後、再婚はしていません。このまま独り身のままであれば、生命保険の死亡金額時の保証よりも、老後に使えるお金を増やそうと思い、個人年金を増やすように保険を見直したことがあります。もし、また再婚するようなときがくれば、その時にまた見直そうと思ったのです。そこで、2つの個人年金に加入して、老後に備えることにしました。月額にして、毎月¥26,000くらい支払ってきました。
2つの個人年金保険は、どちらも、65歳くらいまで支払っていく必要があり、残りの支払い金額は、ざっと計算しても、残り400万円以上もありました。
今回、この表計算を使って、何歳から何歳までいくら個人年金がいくら給付されるのかを確認しました。
当然、支払った以上の給付はありますが、長い間、支払った割には利率が低すぎることに、今更ながらに気がついたのです。
私は、この時、あるYoutuberさんの動画を思い出したのです。
そのYoutuberさんというのは、両学長のリベラルアーツ大学というチャンネルを持っている方で、登録者が、100万人を超えています。私が思い出したのは、下のYou Tube動画です。
私は、この動画をあらためて見返したり、他の参考になるいくつかの動画を見ました。
見直した結果のまとめ
- 海外移住時の国民年金のお得な加入について
- 年金給付金額の繰り上げ・繰り下げ受給の判断
- 生命保険会社の個人年金保険解約および他の資産運用への転換
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